試験課題が聞いているのは「貴方は、課題の要求事項を見て、利用者や管理者に対してどう対処しますか?」というこです。このことは制限時間5時間30分の全域を通して考えながら進めていきます。
■ 「そもそも、どのような計画が普通なのか」が解らないので適切な計画なんて出来ません?
勉強段階の初期では、このような行きづまりが生じることがあります。しかし、実際は受験生のほぼ全員が、「何が適切か?」ということを受験勉強をする以前からすでに素養として持っています。計画の原則は、「単純」な視点に立ってされるべきもので、一般常識から特化した複雑な判断は試験では行なわれていません。
そして、「普通の計画」というものを探しても見つからない事を理解して下さい。あえて言うならば、「普通の計画」とは、館の利用者や管理者の立場にたって、利便性や機能性が損なわれていない計画と解釈して頂いて結構です。
■ 利便性や機能性をむずかしく考えないようにする。
利便性や機能性が持っている共通点は、「単純であること」です。また、動線分離も動線を「単純化」する作業です。これは、実務の計画でも一級建築士の試験でも同じことで、こじつけ的な理由も持った計画では本来の要求事項から外れたものになってしまいます。
■ 計画は難しいと思いますが?
計画全体が難しいわけではありません。ゾーニングは「単純明快」でよく、考えを曲げることなく実際に計画に反映させる作業が難しいのです。所要室の理想的な相互関係は「単純明快」に、そして、その考えを基に「所要室を配置計画する」エスキス作業は根気と集中力が必要ということです。受験者の大半は、この事とは逆に要求事項を難しくとらえ、所要室の配置を単純なマス割り配置に頼りがちな傾向にあります。
■ 自分の行なった計画に対して「この辺がマズイなと思うところ」は、大抵の場合、本当にマズイ箇所です。
製図課題は単独プレーなので、「適切な判断」は自分にしか問うことは出来ません。「ランクT」の図面を書くならば、第三者的な目を持って計画することも効果的です。
- 自分で計画(エスキス)のマズイと思う箇所はあるか?
- 他人が見て、第一声に指摘する箇所があると思うか?
- 計画にストーリーを持っているか?
たとえば、所要室の配置が必然性を持っているかどうかです。(マス割で余った箇所に配置しなければ所要室が納まらないとかの理由でなく。)
- 上記1〜3に該当しなかった場合は、添削等で再度、自分の判断のズレを修正していきます。
■ 100%自分の判断でエスキス。
練習課題をやる場合に、他の解答例を参考にしながらやっていたのでは次のステップは見えてきません。前項でも同じような記述をしていますが、計画に必要な「判断力」は、勉強していなくても皆さんは持っています。
ただ、「ある判断が正しい?」かどうかの自信(実績)が無いために消極的になってしまい、過去の事例に頼ってしまうと思われます。しかし、自分の意志で図面を書いた者でないと添削を生かすことは出来ませんし、判断のズレも修正することもできません。
■ 試験場でも100%
試験場では完全に100%自分の判断に頼ることとなります。「計画」は、要求事項が少し違っているだけで、解答がずいぶん違ってくるような特有の性格を持っています。たとえ本試験と類似した課題をやった経験があったにせよ、過去の類似問題をあてはめて考えようとする程、合格からは遠くなってしまいます。試験に強くなりたいのであれば、常に練習課題を「自分の力」でやって行く以外にはありません。
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